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2016/05/23

新築

耐震構造・制震構造・免震構造②

#お仕事#本物の家づくり

昨日に引き続き、耐震構造・制震構造・免震構造のお話をしようと思います

弊社のエレガンテは「耐震等級3」にすべく第3者機関で1棟1棟計算しています

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《耐震構造》

「耐震等級とは?」地震にどれくらい強いかを表す等級のことを言います。 建てる家の性能を客観的に知ることができるのが、住宅性能表示制度。この制度は耐震性や耐久性、省エネ性など10の分野にわたる性能に関して、国が決めた統一基準で評価されるものです。耐震性に関しては、その評価結果が等級1~3で表されます。
等級1:建築基準法の新基準(=耐震構造)に相当するレベル
等級2:等級1の1.25倍の地震力に対して倒壊、損傷しない
等級3:等級1の1.5倍の地震力に対して倒壊、損傷しない

耐震構造の特徴

  • 建物の倒壊は防げるが、揺れは防げない
  • 建物の損傷や家具の転倒は防げない
  • 「地震のときは助かる」という考え方
  • 1981年以降の建物はすべて該当

《制震構造》

耐震構造の建物の壁や柱などにさらにダンパーなどの制振装置を組み込み、地震の揺れを吸収する構造が制震構造です。また、リフォームで制振テープなどを取り入れることもできます。倒壊だけでなく壁のひび割れなどの損傷を少なくできるのが耐震構造との違いです。ダンパーが地震で動くことで地震の力を熱エネルギーに変え、揺れを小さくします。耐震構造に比べて地震の揺れを20%~30%程度減らすことが可能です。

制震構造の特徴
  • 建物の揺れを抑える
  • 建物の損傷や家具の転倒のリスク軽減できる
  • 「地震の後も住める」という考え方
  • タワーマンション向き
  • リフォームでも制震補強可

《免震構造》

建物と基礎が直接固定されないように、鉄板とゴム板を交互に張り合わせた積層ゴムやローラーなどでできた免震装置を設置し、地震の揺れが建物に伝わらないよう足元で吸収する構造です。大地震では建物が長くゆっくりと揺れることで、建物の損傷や家具の転倒も起きにくくなります。地震の力は50%~80%カットでき、最近はマンションでの採用が増えています。最大震度7を記録した新潟中越地震でも、免震の建物はほとんど被害を受けなかったと言われています(地震計の測定では地震の揺れの強さをおよそ4分の1程度に低減した例まで報告されているようです)。 しかし建設コストが数%上がるほか、定期的なメンテナンスや交換、強い地震を受けた後の免震装置の修理などにもコストがかかります。

免震構造の特徴
  • 建物の揺れを抑える
  • 「地震の後も住める」という考え方
  • 戸建、マンションともに設置可能
  • コストがかなり高い

この中で最も地震に対して安全性が高いのは「免震工法」です。しかし、免震工法には以下のようなデメリットがあります。
・狭い敷地をフルに活用することはできません。
 地震時には地盤と建物が別の動きをします。
 そのため、建物周囲にある程度の空間を残す必要があります。
・軟弱な地盤の場合、建設できないことがあります。
 建物が不等沈下をおこすと建物が基礎からずれてしまいます。
・建築費が高くつきます。免震装置以外にも、水道管等、建物内外をつなぐ設備には費  用が余分に必要となります。おおむね建坪あたり15~20万円~高額になります。およそ600万円~の大きな負担になります。
・地盤面から1階床の高さが、耐震住宅、制震住宅よりたくさん必要です。
 基礎~建物間に免震装置を組み込みますので、どうしても1階床が高くなりがちです。
・車いす配慮のスロープ、ビルトインガレージ等の設計はかなり難しくなります。
 地盤と建物が別に動きますので、建物内外を結び付けるような設計は難しくなります。
・台風時には建物が揺れるかもしれません。
 地盤と建物の縁が切れていますので、強風時には建物が揺れる可能性があります。
 そのため、台風時には建物を固定する装置がついています。

免震構造を戸建に導入するのはかなりのリスクが・・・一方「制震工法」は「免震工法」ほど、劇的な効果はありません。 言葉通り「地震を制限する」工法ですので、建物の変形が小さくなる効果があります。 「地震時の建物損傷を少なくすることができる」ことが、大きなメリットです。 値段的にも「耐震工法+α」程度でですみ、また「免震工法」の様ないろいろな条件もありません。

すべての基本は「耐震工法」です。
地震時の安全性を重視されるのであれば、まず「耐震」を充分に考慮してください。
仮に、性能表示制度「耐震等級」の「等級3を満足する耐震工法」と「等級1を満足する制震工法」が同価格ならば、私は「等級3を満足する耐震工法」を選びます。
「等級3を満足する耐震工法」と「等級3を満足する制震工法」であれば、「等級3を満足する制震工法」を選びます。 何にしろ「この工法が最高」はございません。

以上はネット検索した内容を転載していますが、日本のどこで地震がおきてもおかしくない状況ですよね、熊本地震の倒壊した映像を観ると本当に心が痛みます。いかに被害を少なくできるか?を改めて考えました

3年前だったか?制震構造のダンパーを入れた「櫓(やぐら)」の2階建てを組み、地震装置で揺らした実験をモデルハウスで行ったことがありました。2階部分に座っていただき、ダンパーをつけた場合とはずした場合の揺れを身体で感じて頂きました。コップの水がこぼれるこぼれないは大きな違いでした。その後制震構造のダンパーを数棟導入しましたが、東日本大震災から数年経ち喉元過ぎれば・・・でした。でも免震まではできなくても、標準仕様が耐震等級3ですから、制震構造にすることは免震価格の約1/20くらいの負担で可能です

「耐震等級3+制震構造」を標準仕様にできないか?社内で模索中です。そして6月になるかと思いますが、もう一度制震の実験を行いたいと思っています。実際の揺れを体感してみてください。私達も何とか地震から人の命、財産である家を守りたいと真剣に思っています

香取市注文住宅ウィズホーム
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